一緒にサン=テグジュペリの星の王子さまの世界を感じてみませんか。
砂漠の井戸
「水がのみたいの、きみも?」
と、ぼくは王子さまにききました。
が、王子さまは、ぼくのきいたことには答えません。ただ、こういったきりでした。
『水は、心にもいいものかもしれないな、、、』
星の王子さま/岩波少年文庫より
ぼくと王子さまは、星空のした、砂漠のなかを、井戸をさがして歩き続けました。
そして、夜が明けるころ、とうとう井戸を発見しました。
星の王子さまのなかにでてくる砂漠の井戸とは、なんのことでしょう?
それは、飲みものとしてカラダを潤す水のことではありません。
それは、心を潤す、生命の水。
誰のなかにも眠っている、魂の泉のこと。
王子さまは、その魂の泉から湧きでる水を、のみたかったのです。
喉の渇きがケロリとなおる薬
誰のなかにも眠っている、魂の泉。
いったい、どこにあるのでしょう?
どうやってさがせばいいのでしょう??
王子さまが話してくれた、くすり売り(丸薬商人)の話に、そのヒントがありました。
くすり売りが売っているのは、一粒飲めば、
のどのかわきがケロリとなおるという、すばらしい薬でした。
1週に1粒のむと、それきり、なにも、のみたくなくなる、というのです。
『なぜその薬を売ってるの?』
王子さまは聞きました。
くすり売りは、
「時間がえらく倹約になるのさ」といいます。
『その時間、どうするの?』
王子さまはたずねました。
「したいことするのさ、、、」
というのです。
ぼくがもし、
その時間をすきにつかえるなら、、、
ゆっくりと泉のほうへ歩いていくんだがな、、、。
心の渇きと、魂の泉
人間はどうしてのどが渇くのでしょう?
それは、生きるために、水が必要だからではないですか?
では、
心の渇きはどうでしょう?
心の渇きもまた、私たちが生きるために不可欠な、魂の求めるものを教えてくれているんじゃないでしょうか、、、?
それなら、
心が渇いているとき。
心が欲しているとき。
心が求めているとき。
それは、
自分だけの泉を汲み上げる井戸をさがす、道しるべではないかと思うのです。
欲しいもの
やりたいこと
苦しいと感じることも
嫌だと思うことでさえ
本当にのぞんでいることや、求めているものを教えてくれているのかもしれません。
自分の心とひとつになること
果てしない砂漠のなかで、魂の泉をさがすには、もう一度、自分の心とひとつにならなければなりません。
(星の王子さまは、もうひとりの内なる自分だと思うのです、、、)
魂を抱いて
魂とひとつになって
井戸にむかって歩いたのです。
眠りかけた王子さまを両腕に抱いて、、、
まるでこわれやすい宝を手に持っているように、、、
地球上にこれ以上こわれやすいものなどないというように、、、
王子さまの心のともし火を消してしまわないように、、、
対極のエネルギーをつかう
たどり着いた井戸は、砂漠のまんなかの井戸らしくなく、まるで村にあるような井戸でした。
滑車も綱もつるべも用意されている。
自分の腕に力を入れて、汲み上げる。
汲み上げたつるべの水には、太陽の光が映っている。
王子さまは、おくりものでもうけるように、その水を飲みました。
ぼくは王子さまがさがしていたものがなにかわかりました。
ここにある謎は、西洋占星術のホロスコープに隠されていると思うのです。
みんな自分の星座を知っていますよね。
毎朝、めざましテレビで、今日の占い!ってやってる、〇〇座ってヤツですよ。
ホロスコープでは、自分自身をあらわすといわれる、太陽の場所で自分の星座がわかります。
運命の歯車を動かすためには、太陽星座の対極にある反対側の星座の性質をバランスよく使う必要があるのではないでしょうか?
陰と陽
真逆の性質
対極にあるものは、2つでひとつ。
どちらかに偏ることなく、両極にあるものを使いバランスをとることができると、はじめて、人生の歯車が動く。
それが、井戸で滑車と綱で力を入れて汲み上げること。
それが、太陽を鏡のように映す真逆の性質のつるべの水を飲むこと。
それが、魂の望んでいる水。
エネルギー。
たとえば、
陰と陽
男と女
天と地
善と悪
すべての対極にあるものは、どこかでつながっている。
そしてこの対極のものは、どちらか片方だけでは存在しえない。
両極が揃ってはじめてひとつであること。
この世界では、常に、どちらかに偏ることなく、バランスをとることが不可欠ということ。
それを教えてくれているのではないでしょうか?
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KAKA