老犬16歳夜中の徘徊
老いの始まり
うちの愛犬は16歳の老犬だ。
大きな病気もなく元気に過ごしてきたけれど、一年前くらいから足腰の弱りとともに寄る年波を感じることが増えてきている。
後脚が滑るようになってから、みるみるうちに後脚の筋肉が減っていくのが早かった。
あんなに好きだったお散歩に行きたくない日がふえる。
ウサギみたいに全速力で飛ぶように走っていた姿が嘘みたいに、本人は走っているつもりでも人間の歩くペースと変わらなくなってゆく。
小さな段差を、ものすごくタイミングを払って全力で飛び越えるすがた。
そうかと思えば、若い時の気分のままの大ジャンプで、今では飛べないような高さや幅を飛び越えようとして顔を地面に打ちつけたり(>_<)
毎晩、わたしの家事が終わるのを見計らって、遊ぼう!とおもちゃを持ってくる彼が、誘ってこなくなったのはいつからだったかな、、、。
目もどんどん白く濁ってきているし、耳も遠くなっている。
小さい時から絶対にトイレ以外に粗相をしなかった彼が、トイレまで間に合わず粗相をしてしまうのも今では日常になってしまった。
はじめは驚いたりショックだったり、、、
それも、最近ではまさか!!ってところにウンチが転がってて、朝は家族で大爆笑するくらいのテンションになった。
(まるでタケノコの里みたいに、床に立ってるウンチがあったときは、笑いすぎて記念に写真を撮ったくらい🤣ここに載せられないのが残念です)
痙攣発作と夜中の徘徊
人間よりも短い命だからか、
老いていくスピードも本当に早い。
この間までできていたことが、今日はできない。
今年の春に、大きな痙攣発作を起こした。
それはもう、とっさに別れを覚悟するような発作で、本当に怖かった。
それから発作を繰り返すことはなかったけれど、今でもその後遺症か、歩くときに少し右に傾いてまっすぐ歩けなくなった。
その発作のあとからだった。
家族全員が就寝したあとの暗い家の中を、何周も歩き徘徊する日が出てきたようにおもう。
旦那と、今日もルーティンがはじまったな。
歳とったら足腰鍛えなあかんからな。
なかなかストイックな爺さんやな。
なんて笑っていたはじめの頃。
だんだん夜中に足音が聞こえる日が増えると、犬にも老人性痴呆症ってあるのかな、、、と心配になるわたしに、「人間の爺さんとちがって鍵開けて外に行ったりせんから好きなだけ徘徊さしたったらいいやん。運動!運動!!」なんて旦那が笑わせてくれたりして、、、。
それでも、ただ歩いているだけで苦しそうではなかったし、納得するまで徘徊したら、ちゃんと朝にはベッドで眠っていたから心配はしていなかった。
胸の下のぷよぷよと、苦しそうな声
ここ数日で、徘徊が心配なものに変わった。
身の置き所がなさそうに、苦しそうに弱々しいピーピーと鳴く声。
ベッドに身を落ち着けてからも
居心地悪そうに何度も態勢を変え
ベッドからでて歩く。
たまに起き上がって咳のようなものが出る?
苦しいのかな、、、
胸の下にぷよぷよと2センチくらいの水腫のようなものがあるのに気付きさらに心配になる、、、。
ネットで検索すればするほど心配なものばかりが目につく。
心臓とか肺に水が溜まっていたらどうしよう、、、
呼吸が苦しいのかもしれない、、、
水曜はかかりつけの獣医さんが休診日。
前回の痙攣も、その後の様子も知ってくれているかかりつけ医に診てもらいたい。
彼は小さな頃からとても律儀な性格で
私が寝室に行くまで必ず
リビングの簡易ベッドで待ってくれていて
寝に行こうか!と
私たちが寝室に行くときに
必ず自分も寝室の自分のベッドに移動する。
昼間はわりとぐっすり寝ているのにな。
寝室用のベッドが寝にくいのかな?
昼間にリビングで使っている
簡易ベッドと入れ替えてみる。
火曜の夜と水曜の夜
つきっきりでベッドを変えたり
態勢を変えたり、、、
彼が安心するようにリビングで一緒に朝までとなりに付き添ってウトウトしたり、目が覚めたり、、、超寝不足、、、。
今日は、かかりつけ獣医を受診した。
診断は高齢による痴呆症の疑い
胸の下のぷよぷよは
脂肪腫という脂肪の塊で心配なかった。
よかった!
実際は
心臓や肺に水が溜まっても
外側から触ってわかるものではないらしい。
言われてみればそりゃそうか!!!
夜中の徘徊は、やっぱり
痴呆症の疑いが強いらしい。
でも、ここ数日のピーピーと苦しそうな鳴き声は、腰の痛みから来ている可能性の方が高いということだった。
身の置き所がなさそうに何度も態勢を変えるのも、ピーピーと鳴くのも痛みのある場合が多いそうだ。
たしかに、どんどん足腰は弱っているし、歩きづらそうだし、以前より背中を丸めて歩いている気がする!!!
まずは、飲み薬で痛みをとってみましょう。と、10日分の薬をいただいた。とにかく、不安だった2晩。ホッとした。
老犬痴呆の主な症状はこれ
- 家中を徘徊する
- 同じ場所でぐるぐると旋回する
- 夜鳴きする
- 昼夜逆転する
- 後ろへ進むことができなくなる
- 狭い隙間に入り込み出られなくなる
- トイレの失敗が増える
老犬の痴呆症状を調べてみたら、うちの子はかなり当てはまっている。
人間の痴呆と同じで、治療薬があるわけではなく、対処していくしかないのだけれど、、、。
後ろへ戻ったり方向転換することが難しくなっているので、隙間に頭から入り込んで出られなくなることも多い。
実際に、家のどこかから「ピー、、、ピー、、、」と聞こえるかすかな声。
家中を探してみると、ドアストッパーで固定したドアと壁の隙間に入って動けなくなっていることもあったっけ(^^;)
後ろに進めないってそういうこと。
だから、お留守番もだんだん不安になってくる。
隙間に入っていないか、、、
立てなくなっていないか、、、
老犬徘徊はこう対処する
夜中の徘徊や、ぐるぐると旋回が始まったら、部屋の中の危険を取り除く工夫が必要みたい。
目も耳も悪くなっているから、出来るだけ家具の配置を変えるんじゃなく、隙間を塞いだり、歩行の邪魔になるものは床に置かない。
夜家族が寝ている間や、お留守番の時は、円形のサークルに入れてあげるといいらしい。
危なくないし、同じ場所をぐるぐる歩くだけでも、充分なんだって。
うちもそろそろ準備しなきゃね。
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愛犬と思い出の公園へ
最近は、足腰も弱くなって、散歩は一番近い小さな公園まで行って帰るのが精一杯。
今日は、自転車カゴに乗せて病院へ行って、やっと昼間の暑さも心配ない季節。
久し振りに、彼が小さい頃に毎日通った大きな公園へ行ってきた。
覚えている?
大好きだった公園。
小さな小さな頃から何度もお散歩に来た公園。
長女が産まれてからは、3人で何度もお散歩に来た公園。
次女が産まれてからは、なかなかゆっくり来れなかったね〜。
やっと幼稚園に行き始めてから、またママと2人でお散歩できるようになったのに、、、
次女が小学生になる頃には、お散歩も行きたくなかったり、すぐ帰りたいって言ったり、、、
近くの公園にお散歩コースを変えて、この大きい公園に来ることがなくなっちゃったね。
小さな子がいつもいっぱいの大きな公園。
「わんわん♪」って、ヨチヨチかけよってくる小さな子にいつも立ち止まって、「なぜていいよ」と背中を差し出してあげる優しいきみ。
懐かしいな、、、
16年も一緒にいるんだもの。
思い出がいっぱいだ。
愛犬との出逢い
結婚したばかりの頃。
義実家のワンちゃんを選びにいったペットショップで『おいで』と手を広げても、ケージの隅っこでジッと固まってたこわがりな子。
それが彼だった。
大きなまん丸な瞳で、ジッと見つめながら隅っこで震えてた子。
ペットショップの店員さんにはとってもなついていて、甘えて、可愛くて♡
でも、お客さんには愛想がなくて何度か足を運んでもずっと売れずにそこにいた。
『可愛らしいハンサムな顔つきで、みんな最初に目をつけるのに、子犬らしくはしゃいだりなついたりしないから買い手がつかないんですよね。
このタイプの子は、飼主さんにとても忠実で賢いんですけどね、、、。』
と店員さんにきいた日、売れ残ったらあの子はどうなるんだろう、、、と心配になった。
ペットショップで売れ残った子はどうなるんやろう、、、
あの子、このまま売れなかったらどうなるんやろう、、、
旦那に話したら『心配なら、おまえが買ってあげたら?』と言われた。
私は子供の頃から犬を飼っている家で育ている。
多いときには室内犬と庭犬で3匹の犬と暮らしていた。
だから、犬と暮らすことの大変さや、別れの辛さも知っている。
だから、結婚して家を出て、犬を飼う気はなかった。
だけど、なんんでだろうか、、、
次にペットショップに行ったとき、きみの目をみたら連れて帰らずにはいられなかった。
そうして家族になったよね。
いつもそばに居てくれたきみに心からの愛と感謝を
ペットショップの店員さんの言ったとおりだった。
とくに躾をしたわけではないのに、人の話をしっかり聞く、賢い子だったね。
トイレもすぐに覚えたし、むだ吠えもしない。
届くところに食べ物があっても、絶対に勝手に食べたりしない。
待てと言われたら、ヨダレが垂れても、よしと言われるまで食べなかった!
(うちの実家にいた子たちは、こんなことできなかったけどな〜、、、。これは、躾ではなく生まれつきの性格なんだろうな、、、。)
今まで、16歳になるまで、一度も怒ったことも噛みついたこともないきみ。
あとから突然うちに赤ちゃんが産まれて、
ママのベッドの腕のなかをうばわれて、、、
尻尾をつかまれたり、
食べてるご飯に横から手をいれて遊ばれたり、
ままごとの相手をさせられたり、
お友達に家中追いまわされたり、、、
それでも一度も怒らずに、妹たちを大切に愛してくれたきみ。
次女は生まれつき犬が嫌いだったらしくて、舐められるたびに泣かれて。
赤ちゃんだから、ペロしないでね。
とお願いしたら、次女にだけは舐めたりキスしたりしなかったなぁ。
今では、次女もきみを大好き♡
みんな大きくなったから、
お姉さんになったから、
今度は妹たちにいっぱい甘えていいよ!
16歳。
人間だったら高校生か、、、。
16年間ずっと、私が落ち込んでるとき、泣きたいとき、そっと側に寄り添っていてくれたね。
誰にも話せないいろんな気持ちも、いっぱいいっぱい聞いてくれた。
まだパパの仕事が忙しくて、休みもなく深夜まで働いていた頃。
ひとりきりの育児が辛かった時もあった。
そんな時も、いつも側にきみがいたから独りぼっちじゃなかったから頑張れたのかも。
結婚してからの16年間、ずっと一緒に歩んできた相棒であり、頼りになる我が家の長男!
心から感謝しているよ。
本当にきみの存在の大きさを考えると、別れの時がくるのがこわい、、、。
最後の看取りかたを考える
私がまだ10代の頃。
愛犬とはじめての別れを経験した時。
愛犬が、老衰で亡くなった時のこと。
「今日が山だと言われたから、今から病院から自宅に連れて帰る。」
と聞き、居ても立っても居られず、早退して泣きながら電車に乗って帰った。
老衰で、ご飯もほとんど食べられず、寝たきりで苦しそうな愛犬に、それでも1分でも1秒でも長く生きて欲しいと願った。
今ならどうだろうか。
もう、先が長くないとわかっていたら、、、
痛みや苦しみと戦っている状態になったとしたら、、、
きっと、今ならこう思う。
もう十分頑張ったよ。
もう楽になっていいよ。
私たちのことは心配しなくていいんだよと。
今はまだもうすこし先のことであって欲しい。
けれど、心の準備をしておくこと。
後悔しないように今残された時間を過ごすこと。
少しずつ、ちゃんと覚悟しておかないといけないと思う。
もしその時が来たら、、、、
家族みんなでちゃんとお別れをして、
みんなに見守られながら、
安心して安らかに眠らせてあげたいなと思う。
この記事を書きながら泣いているようじゃ、まだまだ修行が足りんな、、、。
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