天から落ちてきた王子さま
王子さまは、ぼくにいろいろ質問するのだけれど、ぼくからの質問にはまったく返事をしてくれない。
はじめて、王子さまがぼくの飛行機をみたとき、『この“しなもの”はなぁに?』とぼくに質問をしたんだ。
だからぼくは教えてやった。
「これはぼくの飛行機で、ぼくは空を飛べる人間なんだ」と。
すると、王子さまは言った。
『なんだって!きみ、天から落ちてきたんだね!』と。
それから、可愛らしい声で笑ってこう言った。『じゃあ、きみも、天からやってきたんだね!どの星からきたの?』と。
きみも??
ぼくはその話にたいそうつりこまれた。
「じゃあ、あんたはどこか他の星から来たんだね?」そう聞いてみたけど、王子さまはなんの返事もしない。
ただ、ぼくの飛行機をみながら静かに首をふっているだけ、、、。
想像してみてください、、、
王子さまはどこから落ちてきたんでしょう?
王子さまの星は心の中にある
私の想像では、王子さまの星はぼくの心の中にある。
王子さまが、ぼくの心の中から落っこちてしまったとしたら、、、いろんなことに納得がいくのです。
王子さまが心の星を出てから
王子さまのいなくなった
ぼくの心の中は空っぽです。
心を落としてしまったぼくは
心にポッカリとあながあいて
自分のことをまるでエンジンのこわれた飛行機のように感じています。
そして、人間がいない砂漠の真ん中のような、そんな孤独のなかに不時着したぼくは、壊れた心の治し方がわからずに、砂漠から帰れなくなってしまったのです。
そんな砂漠の真ん中で
心の星の王子さまと出会い
ふたりはゆっくりと絆を結んでゆきます。
ふたりは砂漠の泉を探して
砂漠を一晩中歩きます。
そして、ぼくと心が絆を結んでひとつになったとき、ぼくは砂漠の中で井戸をみつけたのです。星の王子さま 丸薬商人と砂漠の泉 心の渇きがおしえてくれる大切なこと - でこぼこーど
砂漠の井戸をみつけた日
ぼくは王子さまにうながされて
飛行機の場所へ修理に戻ります。
思いがけず飛行機の修理がうまくいき、報告しようと戻ったぼくに、王子さまが言うのです。
『機械の悪いところがみつかってよかったね。これで、きみは、うちへ帰って行けるんだ、、、』と。
どうして飛行機の修理がうまくいったことがわかったんだろう?
「どうして知ってるの?そんなこと」と聞いたぼくの質問に王子さまは答えません。
かわりに、ぼくにこう言ったのです。
『ぼくも、今日、うちへ帰るよ、、、』と。
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本の紹介
星の王子さまは、長い人生の途中で立ち止まりたくなった時に、手に取ってみてほしい、、、そんな物語です。
迷ったとき
悩んだとき
立ち止まりたくなった時
優しく寄り添ってくれる物語です。
読むひとの数だけ物語がある。
自分だけのメッセージを受け取ることができる。そんなものがたりです。
きっと、自分だけの星の王子さまの物語が見つかると思います。
★長く親しまれてきた、内藤濯さん翻訳の星の王子さま★
★河野万里子さん翻訳の星の王子さまも好きです★
KAKA